ロシア絵画の神髄展

サンクトペテルブルグ・国立ロシア美術館展

〜大阪市のサントリーミュージアムにて開催中〜

 

 東京、金沢、愛媛と全国各地を巡回して開催されている「ロシア絵画の神髄〜サンクトペテルブルグ・国立ロシア美術館展」が今、大阪に来ている。天保山・サントリーミュージアム。
 1898年、サンクトペテルブルクのミハイロフスキー宮殿にロシア初の国立美術館として誕生した国立ロシア美術館。コレクションは現在約40万点。10世紀から現代までのロシア美術史を網羅している。今回の展覧会はその中から約100点の絵画、彫刻、工芸を厳選して展示されている。18世紀後半から20世紀初めまでのロシア美術史がまとめて紹介されるのは日本で初めて。
 展示は、4つの時代からなる。第1章「古典主義の時代」様式と規範―肖像画の確立と風景画の誕生(18世紀後半)、第2章「ロマン主義の時代」詩と感情―ロマン主義の発展とリアリズムの萌芽(19世紀前半)、第3章「リアリズムの時代」自然と人間―批判的リアリズムと移動派の画家たち(19世紀後半) 、第4章「転換期の時代」伝統と革新―新しい美術表現を求めて(20世紀初頭)。
 素晴らしい作品の数々に圧倒されてしまう。海洋画家、イヴァン・アイヴァゾフスキー が1875年に描いた『アイヤ岬の嵐』の前に立った時は、その迫力に飲まれ立ちすくんでしまった。
 この展覧会にあわせて、土産物店ではロシアのかわいいグッズがたくさん置かれている。マトリョーシカはじめロシアの人気アニメ、チェブラーシカのグッズや絵本など珍しいものばかり。ロシアで生まれた電子音楽器テルミンをマトリョーシカの中に埋め込んだマトリョーミンまである。
 大阪の開催期間はは2007年11月20日(火)〜2008年1月14日(月・祝)。

国立ロシア美術館展
http://www.rusmuseum.jp/index_pc.html

文と写真 小野元裕   2007.12.25記



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