〜 老いも若きも、世代を越えてパレードに参加 〜


1945年(昭和20年)5月9日、ベルリンを猛攻撃していた旧ソ連軍が、ついにヒットラーのファッシズムをうち破り、国会議事堂に赤旗を翻し、連合軍に決定的勝利をもたらしました。
その日を記念する5月9日の第62回「独ソ戦・戦勝記念の日」は毎年ロシア全土で盛大に祝われる大きな記念日でした。
この日ウラジオストークでは老若男女が街中に繰り出し、戦没者の記念碑前で1分間の黙祷を捧げた後、賑やかなパレードが開催されました。
第二次世界大戦では、旧ソ連全域でドイツ機甲部隊の激しい侵略を受け、サンクトペテルブルグでは100万人が死亡し、モスクワ18キロの地点までドイツの戦車が侵攻しました。

そして、この戦争=大祖国戦争ではソ連兵、市民あわせて2700万人の犠牲者を出しながら、粘り強く最後まで戦い抜き、連合軍の一員として、日独伊のファッシズムをうち破り、完全勝利しました。
ちなみにドイツの敗戦を機に、ヤルタ会談での連合軍の合意にもとづき、ソ連軍は当時のソ満国境に雪崩を打って終結し、ついに昭和20年8月、180万のソ連軍が続々国境を突破し、日本の関東軍との戦いに挑み、中国を侵略していた日本軍国主義との戦いにも勝利しました。
ちなみに第二次世界大戦の軍民あわせた日本の犠牲者は合計300万人ですから、その9倍にもあたる旧ソ連の2700万人という被害の甚大さには驚かされます。

ウラジオストークやロシア各地の街にある永遠の火はいまも赤々と燃え続けて平和を訴えています。(写真はウラジオストーク通信員エレナさん撮影、文章は岩佐毅執筆です)