ウラジオストークで3月3日開催されたオートバイ・レース・スタート地点は、恒例により市民憩いの浜辺として著名なカラベーリナヤ・ナーベレージナヤからはじまり、この出発地点には色とりどりの200台以上のバイクが集結しました。 長く厳しい冬を越し、温暖な春に始まるバイクシーズンの到来は、それぞれのお気に入りの「鉄の馬」を市民に見せびらかす絶好の機会となっています。あたかも暴力映画の主人公ガリブッキーのように、さまざまなオートバイが思い思いにもっとも効果的な装いをほどこして集結しています。 長髪に刺青、クラブ名を縫い付けたがっしりした皮のジャンバーが沿道のすべての市民やラリー参加者たちの目をひきつけます。 カラベーリナヤ・ナーベレージナヤにこれほど大勢のモト・サイクリストたちが集結したことは嘗てなく、つねならぬ大迫力の大見世物にすべての来場者は魅了されました。第二次世界大戦時の潜水艦C-56記念公園近辺にバイクは毎
年集まり続けこのイベントはすでに35年もつづいています。 シーズン開幕をむかえ、ウラジオストックのすべてのモト・サイクリストたちは轟音とともに隊列を組んで集まり、そのあと交流会が開催される予定でモト・サイクリスト愛好家たちが続々集合するシャーモラ海岸へ向けて意気揚々と出発しました。
沿海州のバイク愛好家の活動はもっとも古い歴史を有しており、彼らは「バイクは精神そのもの」、「バイク主義とは魂のありかたそのもの」という信条を掲げています。バイク乗りにも飲酒を通じて仲間が交流するのは、彼らがスピードを楽しむのと同様、必要不可欠という意見もありますが、しかし、この活動のベテランたちはずっと以前に大酒飲みにたいしては“宣戦布告”をしています。バイク愛好家グループ「ロシアのサムライ」ヴァレリー・ボロダルフスキー会長は「運転中はいかなるアルコールもゆるさない」「運転に際しては素面あるのみ」「アドレナリンは体内に所持するより操舵の巧さを競うことによって獲得すべし」と語っています。 経済発展が継続し益々豊かさを増すロシア沿海州でのバイクツーリングの活動は年々賑やかさを加え、新たな局面を迎えつつあるようです。 (写真撮影、記事はエレナ・レオーノバ通信員) |