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7月22日スべトランスカヤ通りの「海軍将校会館」では、「ロシア貿易促進プロジェクト実行委員会」主催の島根県の物産と文化を紹介するフェスティバルが開催されました。
大賑わいの島根県物産展
このフェスティバルはウラジオストックと島根がこれまで築いてきた商取引の強化と、新しいビジネスチャンスの創出を図るため、特別に準備されたもので、島根県知事、浜田市長たちも参加し、約1500人ものロシア市民の参加者がありました。
この物産展では、参加者たちが島根特産の食品を存分に親しむことができ、特産のジャム、焼き肉のタレ、地酒、和菓子、ジェリー等も試食が行われ、好評を博しました。また、日本とのビジネスに参加を希望する市民たちは、食料品以外の地場産業の建設資材(瓦、木製ドアほか)、インテリア用品(食器、和紙、網代編み巾着など)の見本展示に熱心に見入っていました。
 また、旅好きの人たちは、島根県の名勝地のプレゼンテーションや色とりどりの観光ポスターにしきりに見入っていました。
 更に文化的な特別の催しも開かれ、トウルーモフ極東工科大学総長の記念講演のあと、市民たちは島根県の伝統芸術である“石見神楽”(いわみかぐら)の上演をウラジオストークで直接楽しむことができました。
ウラジオストーク入港のP/Vinus号
神楽開演前には約600人の観客たちに向かって、溝口善兵衛島根県知事と宇津徹男・浜田市長が挨拶を行い「今回ウラジオストックには観光船パシフィック・ビーナス号や航空便で250名をこえる島根の代表が来訪しています。そして、この石見神楽の出演者は浜田市職員たちで構成されています」と語り、大きな拍手に包まれました。独特の太鼓と笛の八調子のリズムで舞われるこの神楽は、職員たちにとって楽しい趣味でもあり、伝統芸能の継承者としての誇り高い活動でもあるのです。石見神楽は、末長く伝わる日本固有の伝統芸術で、とりわけ島根県西部の石見(いわみ)地方で盛んなものです。この石見神楽はダイナミックなリズムと豪華絢爛な衣装で激しく舞われるという際立った特徴があります。
大蛇退治に出かける素戔嗚尊
 この日披露されたのは日本古来の神“恵比寿”が豊漁を祈願した魚釣りの様子をユーモアたっぷりに形象化したものと、天照大神の弟である素戔嗚尊が八岐の大蛇を退治し、姫を救う“八岐の大蛇“の二つの演目が舞われ、色鮮やかな大蛇が舞台狭しと火を噴いて暴れ回り、それに立ち向かう素戔嗚尊の果敢な戦いが続きました。そして、尊が大蛇の首をかっ切って、草薙の剣を取り出し高く掲げるフィナーレを迎えると、大ホールは市民たちのどよめくような拍手に包まれ、島根県からの代表団をウラジオストーク市民は暖かく歓迎し、神秘性と夢幻性に彩られた”神の舞”を心より楽しんでいました。
(記事:岩佐毅、写真撮影:エレナ・レオーノバ)







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